時代は違えど、歴史上で成功した人物たちから学ぶことは多くあります。戦い方の戦略は今の時代にはありませんが、駆け引きなどは参考になる部分もあるかと思います。歴史上で名を残した1人、徳川家康は、ヒーロータイプとして扱われていませんが、あの江戸時代を築いた礎であります。家康からビジネスの教訓を知ってみませんか?
上司として心強い部下は最強
徳川家康には心強い味方が多かったようです。秀吉が自分の宝を自慢し、家康にどんな宝を持っているのかを尋ねたところ、
「田舎生まれなので秘蔵の品は持っていないが、自分のために命を賭けてくれる武士が500騎ほどいる」
と答えたというエピソードがあります。
会社の上に立つ人として、全てを1人で運営し、会社の規模を大きくすることは難しいことです。そのためには同じ方向を向き、自分にはない強みを持っている部下は不可欠ですよね。
自分を超える能力を持ち、優れた人材を発掘すること、育成することができる人物は今の時代でも成功させる武器だと言えます。
長寿の秘訣は食べ物!?
家康は健康マニアで知られています。家康が愛した食べ物は保存や栄養面でも優れていて、普段から質素な麦飯でした。主が倹約すれば戦費に回すこともでき、百姓をいたわることもできるという言葉が残っています。
この時代は60歳で長寿、平均寿命が40歳と言われていたなかで、家康が75歳まで生きていたことはすごいこと!
家康は新しいことにも興味を持ち、薬草の研究もし、自分で薬草園まで作って健康に気を使っていました。常備薬まであり、医者の指示まで聞かなかったというのだから、極めるととことんやるタイプだったのでしょうか。
幅広い知識と自分自身を大事にしていた家康は他の武将とまた違うものを感じますね。統率をとり、成功を成し遂げるためには、健康づくり、長生きも大事なことです。
天下を取った男「徳川家康」はヒーロータイプではなく日本人が嫌いなタイプ?
戦国武将で有名な徳川家康ですが、真田幸村のようなヒーロータイプとして取り上げられていません。天下を取り、部下も最強、長生きをして名言も残している人物なのに、ヒーロー伝説を聞きません。さらに日本人が嫌いなタイプとまで言われているのは、なぜでしょう?
これがヒーローになれない理由?
それは、せっかくの成功者ではありますが、ちょっと「せこい」ところも見え隠れしている出来事があるからです。
・信長が本能寺の変で倒れると秀吉に従う
・秀吉が死去すると大阪の陣で豊臣家を滅ぼす
コロッと手のひらをかえすずる賢さ、狡猾さがあったため「タヌキおやじ」と呼ばれるほどでした。
今の世の中でもお調子者は上司にかわいがられたり、その時その時でプライドを捨ててまで、必要な人との付き合いは大事にするという人っていますよね。周囲から嫌われるタイプがなぜか出世することも。
忍耐強く、しぶとく生き抜いてきた背景には、タヌキおやじと言われる部分も、家康の頭の良さがあってこそだったのかもしれません。
家康の名言から自分を見つめなおそう
天下を成し遂げるまでに道のりが長かった家康。多くの失敗も経験していました。ほとどきすの歌で例えられている通り、家康は「鳴くまで待とう」という辛抱強く気長に待つタイプ。
しかも、人の上に立ちながらも人を下に見ず、歴史の勉強もし、失敗からも学ぶ姿勢でした。
戦国武将として、タヌキおやじ部分では好き嫌いがわかれるタイプですが、家康の生き方を見てみると、ビジネスマンの処世術に役立ちますね。
家康の名言集をピックアップしてみました。
「人間は、最も多くの人間を喜ばせたものが最も大きく栄えるものじゃ」
「大事を成し遂げようとするには本筋以外のことはすべて荒立てず、なるべく穏便にすますようにせよ。」
「怒ったときには、百雷の落ちるように怒れ。」
「戦いでは強い者が勝つ。辛抱の強い者が。」
「人は負けることを知りて、人より勝れり。」
「滅びる原因は自らの内にある」
「勝つことばかり知りて、負ける事を知らざれば其の害身に至る。」
「堪忍は無事長久の基。怒りは敵と思え。」
偉大な実績から生んだ家康の名言で、自分自身を見つめなおしてみてはいかがでしょうか。