建築、イラストやWebなど、デザインに関わる仕事に興味があるけれど、センスがないからできない・・・、どうやって勉強すればよいかわからない・・・、会社の担当でいきなりWebデザインをすることになってしまったけれどコツがわからない・・・と悩むことがあるかもしれません。
デザインというものは、センスがなければ上達しないものなのでしょうか。勉強してみたい、好きだから成長したいという場合は具体的に何をすればよいのでしょうか。
近道は真似ること!まずは「トレース」をしよう
まずは「トレース」という言葉に注目してみたいと思います。
「トレース」とは
「トレース」という言葉を聞いたことがありますか。分野によって使われ方が異なりますが、大まかに共通した意味は、「写す」「なぞる」「追跡する」となります。
トレースはデザインだけでなく、他の分野でも使われています。
例えば、
【絵画、イラスト】もともとある絵や写真を、別の紙や画面になぞって写し取る転写のこと。
【建築】製図の作業において、すでにある図面を他に書き写すこと。
【IT・プログラミング】コンピュータープログラミングでトラブルになった時、原因を探るために過程をたどること。
【登山】先行して歩いている登山者の足跡をたどっていくこと。
で使われています。
Webデザインのトレース
Webデザインでは、イラストレーターやフォトショップなどのツールを使用することが多くありますが、実践していく際には、デザインのトレースが上達の近道を言われています。
すでにあるデザインを観察し、まずは同じように再現することで制作者の意図が見えてきます。何も考えずに真似をしているだけでは何も得られません。
色の配色、設計、導線、フォントの大きさ、ボタンの配置、画像の使い方など、1つのサイトから学ぶことは多くあります。
しっかりサイトの構成を観察し、考えながら自分で再現することで、技術を発見することができます。
真似をするだけで終わりにしてはいけない
「人の真似をすることはよくない」というイメージがあるかもしれません。幼稚園や小学校などで「お友達の真似をしてはいけない」と教えられたり、友達から「まねっこだ」と言われてしまったという話はよく聞くことです。
大人の世界でも、作品作りの盗作や模倣の問題でトラブルになることがあります。
Webデザインのトレースをすることは、あくまでも自分自身の技術を磨くため。すでにある作品をそのままトレースをして世に出した場合は、もちろんアウトです。
人が作ったものをコピーするためにトレースをするのではなく、再現していく過程から制作者の意図を見つけ出し、学ぶことによって自分流に発展させていくこと、新しい物を生み出すことが自分の成長へとなっていくわけです。
発展させていくためには多くの材料や経験が必要です。すでにあるたくさんの良いデザインを見て、真似をして、自分自身の引き出しをたくさん作っていきましょう。