仕事をしていれば、上司から褒められることも、叱られることもあります。自分の上司や、周囲にいる上司の「叱り方」を見ていると、言い方の違いによって人間性までわかってきます。
「人の振り見て我が振り直せ」と言いますが、自分が部下を叱る時に「ハッ!自分もダメ上司と同じ叱り方している・・・」とならないように注意しておくべきこと、意識した方が良いことを挙げてみたいと思います。
ダラダラと説教
途中から何が言いたいのか、とりあえずダラダラと長時間叱る人がいます。聴く側も集中力が途切れ、叱る側も論点がずれてしまっているケースが多く、時間の無駄です。お説教ではなく、要点をしぼって的確に話をまとめることが大事です。
叱る場所を気にしない
内容に関わらず、大きな声で間違いを指摘したり、大勢の前で叱る人がいます。叱られている側も自分の失敗に落ち込んでいる場合もあります。
さらにプライドが傷つけられることにもなりますので、叱る場合はタイミングや、場所を選び、本人にのみ伝わるようにします。
見せしめのようなやり方は、周囲からも反感をかってしまいますので、気を付けましょう。
過去のことも持ち出す
今回のことだけでなく、以前にあった失敗談を持ち出し、話を大きくする人がいます。過去のことをあれこれとほじくり返すのではなく、今回の叱るべきことだけ話をします。
人の失敗を指摘ばかりしても改善されません。上司として、注意して終わりにするのではなく、失敗を繰り返さないようにするアドバイスをするくらいの能力が必要です。
感情をむき出しにする
「叱る」と「怒る」は違います。「叱る」は相手のことを思いやり、成長してもらうために言うものです。それに対し、「怒る」は感情をぶつけるだけです。
大声で怒鳴ったり、ののしったり、暴言を吐きながら威圧的な態度では相手を思って叱っているのではありません。
部下は反省どころか委縮してしまい、自信を無くしてしまいます。叱る場合は、冷静に落ち着いた話し方で伝えるようにします。
叱り方で上司の人間力がわかる
今までの例は露骨でわかりやすいパターンでしたが、中には
・何も言わずに査定で下げる
・自分が叱られるから迷惑だと部下に文句を言う
・出来事の表面しか見ていなく、事情も聞こうとしない
・他の人と比較をして叱り、叱咤激励のつもりが部下にとっては自信喪失
など、叱り方には様々あります。
どれにしても、結局は上司の器、能力、人間力の大きさによるものだということが、よくわかります。
部下への叱り方1つで部下のやる気も成長も大きく変わります。また、自分自身が周囲に見られていることを意識し、嫌な上司にならないように部下を上手に指導してください。