会議は進行役の手腕で雰囲気ががらりと変わります。議論が活発にもなることもあれば、誰も言葉を発せず、沈黙の空間で時間だけが経過していくということも。
もし、会議の雰囲気が悪いな・・・と思うことがあれば、様々な企業が取り組んでいることを少し参考にし、取り入れてみてはいかがでしょうか。
会議の沈黙をなくすアプローチ
会議の沈黙をなくすためには、以下のような言い方やアプローチがおすすめです。
具体的な質問を投げかける
質問を投げかけることで、新たなアイディアや意見を引き出すことができます。「皆さんはこの課題に対してどのようなアプローチを考えていますか?」など、具体的な質問が効果的です。「どう思いますか?」というような曖昧な質問では、「良いと思います。」など、簡単な返答になってしまい、議論が発展しません。
ディスカッションを促進するフレーズを使う
「あなたの意見を聞かせてください」など、意見を求めるフレーズを使用して、積極的な発言を促します。この時、呼び名を最後に言うのではなく、「〇〇さん、この課題について考えを聞かせてください。」と、先に指名した方がよいとされています。
先に名前を呼ばれたことで、「あっ。自分に投げかけられている」となり、返答の準備もできます。「聞いていませんでした」「もう一度質問をお願いします」というような手間が省けます。
参加者の緊張感を減らす
大人数の会議の場合、発言がしにくい状況があります。小グループに分かれてディスカッションを行う時間を設けることで、リラックスした雰囲気で話すことができ、意見交換が活発になることがあります。
また、雑談タイムや会議冒頭に簡単なアイスブレイク活動を取り入れることで場の雰囲気を変えることが期待できます。
参加者に事前準備を依頼する
会議前に特定のトピックに関して考えてくるように依頼することで、会議当日に有益な情報やアイディアが共有される可能性が高まります。
急に指名されて意見を求められても、緊張しすぎてアイディアを上手に発言できず、会議を苦手・苦痛と感じてしまう人もいます。その点、事前に告知をしておくことで、参加者もある程度の準備をする時間ができ、急な対応による緊張感を減らすことができます。
まずは司会進行役が自身の意見を述べる
司会進行役の人がまず自分自身が意見を述べることで、参加者に自由に発言しやすいモデルを示します。しかし、司会者がレベルの高い意見を長文で話してしまうと、周囲は逆に発言がしにくくなってしまうため、「あっ。こんな感じでよいのか。」というような程度から始めることがおすすめです。
これらのアプローチを組み合わせることで、会議の沈黙を解消し、参加者同士の活発な議論が行いやすくなります。
司会進行役は促す一言がポイント
司会進行役は会議の場の雰囲気作りが重要になります。発言者の回答に対し、否定したり、説教を始めたりしてはいけません。
発言者の話がまとまらないようであれば、「こういうことで合っていますか?」など、簡単にまとめてあげるフォローをしたり、「ここをもう少し詳しく説明してもらえますか?」と、わかりにくかった部分を聞いてみることで、参加している人全体にも伝わりやすくなります。
また、司会進行役が無表情で反応がない場合、発言者は不安になっていきます。相槌を打つなど、コミュニケーションを取りながらフォローすることで、発言者は「こんな感じでよいのか」と話しやすくなります。
会議を活発化させる重要な役割である司会進行役は、発言者とのコミュニケーションをとるためにも、聞く力、まとめる力、聞きだす力など、能力が求められます。上手な人、先輩の姿を日々参考にしてレベルアップしてください。