Web制作やマーケティングの現場で「EEAT」という言葉を耳にすることが増えてきました。
EEATは「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」の頭文字で、Googleが良質なコンテンツを評価するときの基準として使っている考え方となっています。
アルファベットが4つも並ぶと、どうしても専門的で難しそうに感じてしまいますよね。
でも、EEATは特別な理論ではなく、私たちが普段の仕事や人間関係で大切にしている「信頼されるための姿勢」と同じ考え方となっています。
Webサイトの構成や記事も結局は人と人のコミュニケーション。
だからこそ、EEATを難しく捉えすぎず、日々の仕事で少し意識してほしいと思います。
経験がサイトの“温度”をつくる
EEATの中でも、特に取り組みやすいのが「Experience(経験)」」です。
たとえば商品レビューを書くとき、メーカーの説明をそのまま載せるより、実際に使ってみた感想のほうが興味をひきますよね。
「3日持つと書いてあったけれど、実際は2日だった」というリアルな声は、それだけで十分な価値になるものです。
さらに、失敗談はもっと強い武器になります。大企業が書く“正解の文章”より、現場で試行錯誤した人の話のほうが、読み手にとって役立つことが多いからです。
完璧な成功談より、泥臭い経験のほうが信頼につながることもあります。成功体験はキラキラして見えますが、この「経験」が大きな強みになることもあり、ステップアップのチャンスとして魅力的に見せることもできます。
専門性は“難しい言葉”ではなく“伝わる言葉”
次に「Expertise(専門性)」です。
専門性というと、どうしても難しい言葉を並べることだと思われがちですが、実はその逆で、複雑なことを誰にでも分かるように説明できる力が必要なんです。
相手がどこでつまずきやすいかを理解し、やさしい言葉で伝えることが、専門家としての信頼につながります。
資格や肩書きがなくても、長く続けてきた仕事や日々の経験そのものが専門性になります。
10年カフェを続けている人は、コーヒーにも接客にも詳しい立派な専門家。自分たちが何に詳しいのかを少し絞って伝えるだけで、専門性は自然と伝わっていきます。
権威性は“一気に作るもの”ではなく“積み重ね”
「Authoritativeness(権威性)」は、簡単に言えば「この人の言うことなら信頼できる」と思ってもらえるかどうかです。
権威性という言葉を聞くと、大企業や有名人を想像してしまいますが、実際はもっと身近なところから作ることができます。
業界団体に所属しているとか、メディアに少し取り上げられた、セミナーで登壇したことがある、地域に密着して活動している…。そんな小さな実績の積み重ねが、「この人の話なら信じられる」という安心感につながっていきます。
SNSで専門分野について発信し続けることも、地味ですが確実に効いてきます。派手なこと、目立つことが必要な訳ではありません。
周囲との関係が少しずつ増えていくと、自然と権威性が育っていくものなので、コツコツと積み上げることです。
信頼性は“サイトの隅っこ”に宿る
最後に「Trustworthiness(信頼性)」。
EEATの中でも、信頼性はすべての土台です。信頼性を高めるために必要なことは、実はとてもシンプル。
運営者情報がしっかり載っているか、問い合わせ先が明確か、情報源が示されているか。こうした基本的な部分が整っているだけで、「ちゃんとしていそうだな」という印象が生まれます。
逆に、どんなにデザインがかっこよくても、古い記事が放置されていたり、リンクが切れていたりすると、一気に不信感につながってしまいます。
信頼は派手な言葉ではなく、日々の丁寧な手入れから生まれるものなんですよね。
自分は気にならないということではなく、見られているということ、他の人がどこを気にしているか、ほしいものを提供できているかということも意識が信頼を築き上げていきます。
EEATは“型”として使うと便利
EEATは魔法のテクニックではありません。むしろ、自分たちの魅力を整理するための“型”として使うと、とても便利です。
どんな経験を伝えるか、どの専門性を前面に出すか、どんな実績を積み重ねるか、どんな情報を開示して安心感を作るか。
やみくもにサイトを作っても、自己満足にしかなりません。EEATを意識して構成していくと自然と整っていきます。
信頼は一日にして成らず
EEATは、サイトを公開した瞬間に完成するものではなく、積み重ねに時間はかかります。
実際大変なことではありますが、日々の活動を記録し、情報を更新し、誠実に発信を続けることで少しずつ築き上げていきます。
サイト運営で必要なことは、見た目重視ではなく、今できることを丁寧に伝えていくことが、読み手にも検索エンジンにも伝わる“信頼されるサイト”を育てる一歩になるのではないでしょうか。