弊社では、様々なジャンルでお仕事をされているお客様からWeb、広告、パンフレットなどの制作、また、バスラッピングや社内広告のご依頼を多数いただいております。
用途に応じて「色」「インパクト」「見やすさ」「使いやすさ」など、様々なことを考慮しながらお客様とデザインを決めていくわけですが、中でも「危険」「注意」を訴えるものは人の目を惹きつける工夫が必要です。
一歩外に出れば、広告や掲示物、標識などカラフルな色合いが広がっています。その中には意識していなくても、「あっ、これは危険だ!」と認識している色がありますよね。
人が危険を判別する色についてお話したいと思います。
危険生物は色が鮮やか?
毒を持っている生き物は色が鮮やかというイメージがあります。生き物は外敵に対して、あえて目立つ色や模様を持つことにより、「自分に手を出すと痛い目にあうぞ」と警告しています。
そのような色を警告色と言います。例えば、私たちは、スズメバチの黄色と黒の組み合わせは危険!と認識しています。
また、赤色は血や火事を連想することで危険度が高いというイメージが習慣として身についています。
このように自然から色によって危険度をイメージするようになり、共通認識として用いられるようになりました。工事現場、道路標識、案内、天気予報、信号、踏切など気を付けるべき場所に使われている色に注目して見ると、私たちは色の区別で状況を一瞬で判断することができるようになっています。当たり前のように染みついた色合いによる判断ですが、実は様々な検討が重ねられ、基準が決められているのです。
JISで安全色が決められている?
JIS規格という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、日本の国家標準があり、安全色について経済産業省が定めた規格があります。
オリンピック・パラリンピック開催に向けて多様な色覚を持つ人々が、安全標識を一目で認識できるように平成30年に色の規格が変更されました。
確かに、同じ赤色やオレンジ色とひとくくりに言っても、黄色の割合が変わるだけで、微妙に少しずつカラーが変わりますよね。
標識によって違いが生じないように、道路の交通標識や公共の案内板など、マンセル値で定められています。
JISによって安全確保のために消えられている色は、赤、黄赤、黄、緑、青、赤紫の6色と、対比の補助色となる白、黒の2色があります。
黄赤・・・危険、航海・航空の保安施設
黄・・・注意
緑・・・安全、進行、救護、保護
青・・・指示、誘導、義務的行動
赤紫・・・放射能
白、黒・・・対比色
色にもたらされる役割を知っておこう
疑問に思ったことはあるでしょうか。火事の際、赤い炎に巻き込まれた時に緑色が非常に目立つからということです。
色相環で対面同士の色を補色と言うのですが、まさに赤色の補色は緑色!
補色を上手に利用するとアクセントになり、インパクトがでます。
Webデザインでも広告作成でも、パッと目を引く色合いを用いることはよいのですが、逆に室内で目立ちすぎる配色はストレスが溜まりやすいとも言われています。目がチカチカする・・・なんていうクレームがあっては意味がありません。色の組み合わせ、意味を考えてデザインの参考にしてくださいね。