会社では、多くの書類が日々作成されますが、一方で、印刷の失敗や内容の修正により不要となった書類、整理の際に出た過去の書類など、処分するものも多くあります。
また、あらゆる書類には個人情報が含まれることも多く、簡単に処分をすることが難しい状況です。
会社では、機密文書の処分を、どのように行っているパターンが多いのでしょうか。
機密文書の取り扱いについて
会社内での書類管理をおろそかにしてしまうと、大きな損失だけでなく、信頼を失ってしまいます。
特に、機密文書は管理ミス・紛失による情報漏洩、内部の人による故意の持ち出しなど、紙媒体でのトラブルも実例としてあります。
まずは、現存している機密文書の取り扱いについて、徹底した対策が必要です。
社員が閲覧可能な社外秘文書に注意
機密文書の中にも、企業を経営するための書類、個人データ、設計図や技術内容、重要な極秘文書などは社内の一部の人しか見られず、コピーなども制限されます。
しかし、企画内容、マーケティングデータ、顧客情報などの社外秘文書は、社内の人間であれば閲覧・コピーが可能であり、モラルが低い社員によって思わぬ情報漏洩につながる可能性もあります。
不要になった印刷物は取扱いを含めて、最終処分の仕方まで社員教育を行うことが、会社を守るためにも重要となります。
機密文書を廃棄する方法
機密文書や個人情報が書かれている書類を処分する際、どのような方法があるのでしょうか。それぞれのメリットやデメリットを合わせてご紹介します。
シュレッダーでの裁断
個人情報保護法の観点から、従来よりも、さらに細かく紙を裁断し、情報をわかりにくくするシュレッダーが一般的となり、多く利用されています。
【メリット】
オフィス用のシュレッダーは短時間で大量に裁断ができ、すぐに利用できます。目の前で処分できたという安心感があります。
【デメリット】
綴じた時に使われた針などを分別しなければならない機種もある、シュレッダーのリース代がかかる
業者による焼却処分
箱に詰めた文書をそのまま業者が回収し、焼却処分します。
【メリット】
綴じた時に使われた針はそのままでOK、社員による手間がない
【デメリット】
CO2削減が言われているなか、環境問題に影響すること、業者に委託していることで情報漏洩の可能性もある
溶解処理
近年、注目されている溶解処理。液状化してから処理する方法で、そのまま紙のリサイクルへと利用される。
【メリット】
業者によっては、開梱せずに箱ごと溶解処理を行うため、CO2の排出がなく、環境に優しい、社員の手間がかからない
【デメリット】
料金が高め、信頼性の高い業者を選ばないと情報漏洩の可能性もある
情報の取り扱いには十分注意を
電子データの取り扱いも十分に気を付けるべきことがありますが、紙媒体もまだまだ利用されており、あわせて情報管理の徹底を社員に周知する必要があります。
社内で重要書類の取り扱いルールを決め、社員1人1人が徹底していなければ、会社全体として、大きな損失につながりかねません。
紙媒体の書類は、つい後回しにしがちです。最後の処分まで管理ができる体制を整えるためにも、まずは機密文書の量を把握、社員の手間を考え、今一度見直しをしてみてはいかがでしょうか。