部下に指示を出してもなかなか動かず、しょうがなく上司やリーダーの責任として自分で作業をしていませんか。
相手を動かそうと、キツイ口調になったり、イライラした態度をとりがちですが、それも逆効果です。それどころか、部下への接し方を間違えてしまうと事情がどうであろうと周囲の目の方が怖いかもしれません。
そこで、動かない部下には対応するためには上司の「質問力」がカギとなります。
質問は人を考えさせる
会話の中で相手から質問をされれば必ず答えます。もし、回答がわからない場合でも「わかりません」など、何かしらアクションを返します。
この時人は聞かれたことに対して、答えるために色々なことを考えるもので、自分では気が付いていなかったことに対して「はっ」と気づかされることもあります。
さらに聞いた側も質問をすることで、相手の様子、考え、人柄などを知ることができます。
もし部下がなかなか動かない状況でヤキモキする場合は、指示を一方的に出すのではなく、質問を上手に活用してみてください。「考える」「気づく」「思いつく」など、何かしらのアクションがあるかと思います。
質問の仕方のコツとは
上司として、部下を動かすためにする質問は、ただ「〇〇やった?」「△△終わった?」だけでは「まだです」の一言で返事が済んでしまうため、効果はありません。このような質問では、相手は考えもせず、動きにもつながらないですよね。
そこで、質問の仕方を工夫してみる必要があります。
「一言で返事ができるような質問はしない!」
しっかり、自分で考えて口で言ってもらうことで責任の確認ができます。
例えば、「何日までに仕上がる?」「会議は〇時からだけど、準備資料はどの部分まで進んでいる?何部必要だったかな?」など、具体的に答えてもらうように質問をすることがポイントです。
直前で確認をしても間に合わなくなるので、ぎりぎりにならないように声掛けのタイミングも考えるといいですね。
間違った質問をしないように注意しよう
質問の使い方を間違えると、相手が動くどころか不愉快になってしまうこともあります。
・「なぜ〇〇なの?」と責めた聞き方
・「いつ?いつ?」としつこい
・相手が考えた答えに何かしらケチをつけ、文句を言う
・質問を乱用すると「あの上司は部下にまかせっきりなのでは?」と勘違いされる
・質問が長い
質問にもマナーがあります。「同じことを言わせるのは何回目なの?」というような、相手に謝罪させたり否定的な質問もNGです。「申し訳ありません」としか答えようがなく、解決にもならないからです。
ポジティブな聞き方をするように、質問の変換を心掛けてみてください。
「前にも言ったことがあるけれど、それからどんなことを意識した?」というように、質問の仕方で印象が大きく変わり、言われた側も委縮せずに済みます。
会社内では1人1人の人材に自走してもらうことで生産性がアップするため、上司・リーダーとして部下を動かすためにも、自分自身の質問力も磨いてください。