忙しい毎日を繰り返していると「休みがあったらあれもしたい、これもしたい」と思いつつ、いざ暇な時間が出来た時、「何をしたらよいのだろう?自分は暇でよいのだろうか?」と不安になる・・・そんな感覚になったことはありませんか。
「暇」「暇人」は、毎日追われている現代人からすると贅沢なことでもありますが、友達がいない、やることがない、趣味がないなど、ネガティブの意味に受け取られることもあります。
反対に「忙しい=充実」というイメージがあり、忙しいことを良いことだと思っている人もいます。その考えが定着するとどうなってしまうでしょうか。
多忙中毒とは
現代は仕事量も多く、時間に追われてタイムパフォーマンスが重視されています。「ゆとり」という話もありましたが、どこにも「ゆとり」なんてないくらい毎日があっという間に過ぎていく日々。
忙しい状況になる理由も様々あり、「自分が忙しさをわかったうえで受け入れている場合」と「自分の意思に関係なくやるべきことが舞い込んできた場合」など、体力にも心にも影響に違いが生じます。
やることが多くて忙しい状況が自分にとって充実し、エネルギーが湧き出てくる状態ならばよいのですが、心が疲れてしまっている忙しさは注意が必要です。
日常生活が過度に忙しく、ストレスや疲労が蓄積し、身体や精神の健康に悪影響を与える状態、休息やリフレッシュができない状態を「多忙中毒」と言います。
多忙中毒になってしまうと・・・
多忙中毒になると、ストレス、焦り、睡眠不足、集中力の低下、イライラ、情緒不安定、体調不良・・・長期間続くと体も心も壊れてしまいます。
「自分は寝る時間を削ってまで忙しい」というのは「頑張っている」のアピールになりません。むしろ、不安要素の方が大きくなります。
時間の管理ができない、キャパオーバーで自分の力を把握できていない、いつか体を壊すのではないか?など、結果的に周囲に心配や迷惑をかけてしまう不安要素なのです。
多忙中毒から抜け出すために
多忙中毒になっていることにまずは自分が認識すること、生活と仕事のバランスを確認しなおすことが必要です。
周囲がストップをかけてあげなければ、当事者は多忙中毒に気が付かず、どうすることもできずに突き進んでしまいます。
心も時間も余裕がなくなった分、ふと気が付いた瞬間に周囲との関係も希薄になり孤独感やさみしさを感じ、充実どころか幸せから遠ざかっている・・・
忙しいことがかっこよいことだと信じ、自分の限界を知らずに多くのことに手をだした結果、自分の体を害したり、周囲とコミュニケーションがとれていないということになりかねません。
幸せとは人それぞれですが、自分の限界を認識してやるべきことを取捨選択する、自ら「暇」を作ることが大切なのかもしれないですね。何事もバランスが大事なことです。