ビジネスの世界で「クロージング」という言葉は、商談の最後のステップを指します。
これは顧客に対して「この商品を買いませんか?」と具体的に行動を促す大切な場面であり、今まで築き上げてきたことへの結果が出る時でもあります。
クロージングがうまくいくと顧客との信頼関係が深まり、良い結果につながるのですが、中にはこのクロージングが苦手という人もいます。
クロージングのポイントは何でしょうか。
クロージングの重要性
クロージングは、少しずつ積み上げてきた交渉で、顧客に契約の意思決定を促す営業活動の最終段階にあたります。
ただ単に商品を売るための行動ではなく、顧客との信頼関係を築く大事なチャンスでもあります。
うまくクロージングができると、顧客は安心して商品を購入し満足度が高まりますが、失敗すると・・・顧客は「本当に買っていいのかな?」と不安になり、購入をためらってしまい、他の商品の方に目を向けてしまう可能性があります。
成功するクロージングのポイント
顧客に「これを買ってください」「これはよい商品だからぜひ!」と強引に勧めても気持ちよい取引とはなりません。
企業同士の取引は金額が大きく動きます。また、一度購入したら終わりではなく、その後のお付き合いも継続します。
そうなると商品の良さだけでなく、会社の方針、社員の態度、信頼など様々な要素が組み合わさったうえで、クロージングが成功するか、失敗するかとなるわけです。
成功するクロージングのポイントとしては、
1.クロージングをする前に、顧客が何を求めているのかをリサーチやヒアリングによってしっかり把握することが大切です。
質問を通じて、相手がどんなことに興味を持っているのかを知り、それに合った提案をすることで信頼関係ができ、成功へつながりやすくなります。
2.顧客が購入をためらう理由には、不安や疑問が解消されていないことがあります。まだ何かにひっかかる、不安要素がある・・・それが価格の問題なのか、商品の問題なのか、見極めなくては失敗につながってしまいます。
商品の特徴や価格についての説明をしっかり行い、相手の不安を取り除くこと、他の顧客の声や成功事例を紹介するなど、安心感を与える努力が必要です。
3.タイミングはとても大事ですが、急かさず、待ち続けず・・・難しいですね。顧客が興味を示しているときや、欲しいと思っている瞬間を見逃さないようにすることで、成功する確率が高まります。
顧客のタイミングを待つことだけがよいことではありません。他へ心が移ってしまうこともあるからです。具体的な行動を促せるように、特典やキャンペーンを用意するなどして、顧客が次のステップに進みやすくなるきっかけをつくるのも1つの方法です。
4.今後のためにも、クロージングが終わった後は、顧客の反応や意見をしっかり聞くことが大切です。フィードバックすることで、良かった点、改善するべき点が見え、次のクロージングに役立てることができます。
クロージングは、ビジネスにおいてとても重要な役割を果たします。顧客から拒否されることを恐れるため、積極的に提案できない、自社のサービスを上手に説明できない、顧客とコミュニケーションが取りにくいなど、苦手意識がある人もいます。
先輩の手法を見て学び、ロールプレイで練習するなど成功体験を重ねて成長していきましょう。