チームで仕事をしていると、「そんなつもりじゃなかったのに、伝わっていなかった」という場面に出会うことがあります。
その原因の多くは、「言葉が足りなかった」「自分の前提を相手も知っていると思い込んでいた」といった、小さなすれ違いかもしれません。
同じ方向を向いているつもりでも、見えている景色が少しだけ違うと、やり取りが噛み合わなくなってしまう・・・そんな経験をしたことがありませんか。
自分では当たり前と思っていることでも、相手は背景や経緯を知らないまま作業して、時間を浪費してしまう、余計な作業が増えてしまうことにもなりかねません。
だからこそ、最初に少しだけ時間を使って「状況の共有」をしておくことが、とても大事。
たとえば簡単なロードマップやメモを共有し、「今はここまで進んでいて、このあとこう進めたいです」と短く伝えるだけで、相手の理解が一気に深まります。
チーム全体の動きがぐっとスムーズにさせるためには、まず前提がそろえることだと思います。
「結論→理由→お願い」で迷わせない
相手が動きやすくなる伝え方は、とてもシンプルです。
基本の流れは「結論→理由→お願い」。たったこれだけ。
最初に「何をしてほしいか」が分かると、相手は安心して話を受け取りやすくなります。
そのあとに理由や背景を添えると、意図がわかりやすくなり、相手が状況に合わせて動けるようになります。
逆に、理由や細かい説明から入りすぎると、相手は「結局どうすればいいの?」と迷ってしまいます。
忙しい中でやり取りすることが多いからこそ、最初に結論を伝えるだけで、相手の負担がぐっと軽くなる・・・伝え方をちょっと意識する必要がありますが、練習していくうちに身についていきます。
期限と優先度はセットで伝える
依頼のときに意外と伝わりにくいのが、「いつまでに必要なのか」が曖昧になってしまうことです。
「できれば早めにお願いします」は柔らかい言い方ですが、人によって受け取り方が大きく変わります。
「今日の17時までにお願いします」
「週明けの午前中で大丈夫です」
このように具体的に期限を伝えると、お互いのストレスがかなり減ります。
さらに、複数の依頼があるときは「こちらは優先度高め」「これは後回しでOK」と添えておくと、相手の判断がとてもラクになりますよね。
小さなひと言ですが、仕事の流れが大きく変わるポイントです。
ひと言の気遣いが空気をやわらげる
仕事のやり取りは、効率だけで回るものではありません。
「遅い時間にすみません」「急なお願いになってしまって申し訳ないです」など、ちょっとしたひと言があるだけで、相手の気持ちがふっと軽くなります。
特にオンラインでのコミュニケーションは、表情が見えにくいため、言葉の温度が大事。
事務的に伝えるよりも、少しだけ気遣いを添えたいものです。
もちろん、言いすぎると逆効果になりますが、小さな一言は仕事のスピードを落とさず、関係をやわらかくしてくれます。
小さな習慣でチームの動きは変わる
伝え方の工夫というと、特別なスキルのように聞こえます。
でも実際は、今日から取り入れられる、小さな習慣ばかり。
・状況を短く共有する
・最初に結論を伝える
・期限と優先度をセットで伝える
・一言だけ気遣いを添える
この4つを心がけるだけで、チームの動きは確実に変わります。
コミュニケーションの“ズレ”が減ると、無駄なやり取りが少なくなり、仕事が早く、軽く進むようになります。
ほんの少しの工夫でも、毎日の積み重ねで大きな差が生まれるもの。
できるところから取り入れていってほしいと思います。