仕事をしていると、「あれもやらなきゃ」「これも自分が動いたほうが早い」と思って抱え込んでしまうことがあります。
周りに迷惑をかけないようにと気を張っていたり、つい完璧を求めてしまったり。
気づけば、机の上だけでなく頭の中までタスクでいっぱいになることも。
これでは、休んでいても頭の中で気になることが多く、しっかりと休息をとることができません。
タスクを増やすほど成果が上がるという思考は危険であり、逆に集中力は分散し、判断も鈍くなりやすくなります。
働き方を軽くするには、何かを減らすこと、人に任せることで「何を減らすか」取捨選択を意識することが大切です。
優先度をつけるだけで視界が広がる
減らすといっても、すべての仕事を手放すわけにもいきません。
まずは「本当にいま必要なこと」を選ぶところからスタート。
すべてのタスクを同じ重さで考えていませんか。
タスク1つ1つをすべて同じ重さで扱っていると、どれから手をつけても気持ちが定まりません。
「これが先」「これは後でいい」という優先度が決まると、不思議なほど視界が広くなります。
まずは、自分か抱えているタスクの納期、かかりそうな時間、仕事量、得意・不得意などから分別作業をしてみてほしいと思います。
優先度の判断が難しいと感じるときは、「誰のための仕事なのか」「期限はいつなのか」「代わりの手段はないか」を考えると整理しやすくなります。
やるべきことが明確になるだけで、作業のスピードも自然と上がっていくため、やみくもに取り掛かるのではなく、まずは優先順位をつけてみましょう。
“手放す”ことでチームの力が活きる

自分で全部抱え込むクセがある人ほど、「任せること」に苦手意識があるかもしれません。
人に頼むことが苦手、人が信用できない、自分のこだわりでやりたい、出来ない人だと思われたくない・・・。
しかし、チームで働く以上、お互いの得意なことを活かし合うことが、結果として全体の成果を高めます。
任せるときは「この部分だけお願いしたい」「背景はこうで、目的はこれです」と伝えると、相手も動きやすくなります。
作業を分け合うことで、自分の時間が空くだけでなく、メンバーの成長につながることも。
“手放す勇気”は、自分のためだけでなく、チーム全体に良い影響を生むということも視野に入れてみてほしいと思います。
完璧よりも“流れが止まらないこと”を大事にする
仕事は丁寧にしたいものですが、丁寧さが行きすぎると、完璧主義に近づいてしまうことがあります。
「もう少し整えたい」「もう一回見直したい」と思っているうちに、時間ばかりが過ぎてしまうこともあります。
もちろん質は大事なこと。
ただ、すべてを100%で仕上げる必要はあるのでしょうか。
ビジネスの場では、今できている部分だけでも早く出してほしいなど、流れを止めずに進めることも大切です。
“70%、80%で一度出して、必要なら相談する”というやり方に慣れていくと、仕事の負担が大きく減ります。
さらに、修正も手前で気が付くこともあり、軌道修正がしやすくなります。
完璧を求めて最後まで突っ走るのではなく、前に進めるためのバランスを見つける意識が、働き方を軽くします。
減らすことで、本当に大事な仕事に集中できる
仕事を減らすことに抵抗を持つ人は多いですが、減らすことは「逃げる」「出来ない」ではありません。
むしろ、大事なことに集中するための選択肢です。
タスクを抱えすぎた状態では、どれだけ頑張っても成果が出にくくなります。
少し手放すことで、気持ちにも余裕が生まれ、判断もクリアになります。
余裕がある働き方のほうが、結果として質の高い仕事ができることも多いです。
働き方を変えるコツは特別なスキルではなく、“減らす勇気”を持つところから始まります。
時間は有限です。
もし、ちょっと負担が多いのでは?と感じるのであれば、バランスのとり方をちょっと変えてみてはいかがでしょうか。