今の世の中はモノであふれかえっています。会社を経営するということは、何かのモノを売ること。それが、日用品、趣味のもの、サービス、エンターテイメント、技術・・・形はそれぞれ異なっていても、会社を成長させるためにはモノを売ることで成り立っています。
モノを売るためには企業も戦略が必要です。そのマーケティングの中で使われているデザイン思考というやり方が注目されています。
デザイン思考とは?
IT時代になった今、世界的企業が注目している「デザイン思考」「デザインシンキング」という、問題解決のための思考法があります。
デザインと言うと、パッケージに描く、イラストで描くなど、美術的なイメージがあるかと思います。ユーザーがどのようなものを求めているのか、どのように価値を提供するとよいのか、今まだ存在していないものを生み出すためのアイディアを「設計」として考えていきます。本来、「design」は「設計」と翻訳されているんですね。
デザイン思考が注目されているのはなぜ?
例えば、トマトを1つとっても、糖度が高いトマト、夏野菜だけれども1年中販売することができる、カラフルなミニトマト、フルーツのようなトマトなど、さまざまな工夫がされています。
昔はこんなに種類がなかったものが、次々に新しいニーズを生み出しています。これからは、今ないものが販売されているかもしれません。
時代の急激な変化、海外からの商品の輸入に伴い、様々な商品において、販売するためには商品をそのまま売るのではなく、アイディアが重要になってくるのです。
デザイン思考のプロセスとは?
マーケティングでよく行われるデザイン思考では5つのプロセスがあります。
1.共感
どの企業も、何も考えずに売りたいものを売る!というわけではありません。まずはユーザーが求めているものを探るため、インタビューや観察をします。
2.問題定義
ユーザーを観察し、まとめた情報をさらに掘り下げ問題点を考えます。
3.アイディアを生み出す
チームメンバーで様々なアイディアを出し合い、幅広く意見を出し合います。
4.プロトタイピング
アイディアを具体的な形にしていき、試作品を作成します。
5.検証
試作品を実際に使って、繰り返しユーザーテストを行い、検証をします。
これらは、実際のモノづくりだけでなく、サービスや企業プランなど幅広い分野で活用ができます。コラボを考えたり、今ある物に付加価値をつけてみたりすることで、無限にアイディアの方向が広がっていきます。
枠にとらわれず、自由な発想を発言できる会社へ
新しいニーズを生み出すのは人間です。デザイン思考をチームで共有し、豊かな発想を形にしていくことで、会社の成長に大きくつながっていきます。社員で共通目標を持ち、アイディアを出し合い、IT時代の情報力を活かしながら成長できる会社を目指してはいかがでしょうか。