コロナ禍でマスクを付けた生活が当たり前になり、顔の表情がわかる部分は「目」だけになっています。
昔から、「人と会話をする時は相手の目を見なさい」と教えられてきましたが、大人になったいま、皆さんは目を見て会話をしているでしょうか。
目は心の窓、アイコンタクトのメッセージ
視線の動きだけで様々な情報を読み取ることができてしまいます。ドラマでは、刑事が犯人の視線をヒントにウソを見抜くなんていうこともありますよね。
人の目はその人の心理を表し、「目は心の窓」「目は心の鏡」「目は口ほどの物を言う」と言われています。
・視線を伏せがちにすると「自信がない」「話に興味がない」という印象
・視線をキョロキョロと動かし落ち着きがないと、話の信ぴょう性にかける、不安があるという印象
・目が泳いでいると動揺しているという印象
・視線が斜め上にすると、考え中という印象
また、視線の動きは自分の心理状態を表すだけでなく、相手へ無言のメッセージにもつながります。
・ずっと視点を合わせ続けると、威圧感を与えてしまう
・相手の瞳を凝視したり、見つめすぎると相手に居心地の悪さを感じさせてしまう
・顔全体の上部を見ると「髪型がおかしいかしら?」「何かついているかしら?」と気にさせてしまう
どこを見て話をすればよい?
こうなると、ますます「どこを見て話をすればいいの?」となりますね。
マナーとして、会話中の視線は「相手の目を見て話す」と言われていますが、瞳だけを見るのではなく、相手の顔の中心あたりを「ぼ~っ」と見るのがポイントです。何も考えずにという意味ではなく、凝視したり、にらんだりせずにです。
視線を外すタイミングに気をつけよう
そして、適度に視線を外すこともポイントです。こちらも「どのくらいの頻度で?」と気になりますが、相手との会話中であれば、話の一区切りやちょっとした間などです。
面接中であれば、相手を見る時間を長めにし、顔は動かさずにふと相手の顎や首辺りに視線だけを外すなど、意識的に心がけてみましょう。
相手に誤解を与えないように他のことにも気配りを
目の動きだけでなく、態度や顔全体の表情でも、怒っている、不機嫌かも、嬉しそう、感心している、興味を持ってくれたなど、相手に伝わります。
「目が笑っていない」という言葉もあるように、楽しい話をしているはずが、目が笑っていなければ、心から笑っていないと受け取られかねません。
自分は意図せずにとった態度で相手に誤解を与えてしまうこともあります。
人と会話をする時は、視線だけでなく、声のトーン、スピード、体の態度、呼応などに気を付けた方がよいですね。話の中身だけでなく、態度も重要です。
人は会ってから数秒で無意識に相手の印象を決めてしまうとされています。マスクの時代だからこそ、視線の向け方に気を付けて会話をしましょう。