つい仕事を抱え込んでしまう…
人へお願いすることができない…
他人の手を借りることを敬遠してしまう…
そんなタイプの人が周囲にいませんか?もしくは、自分自身に当てはまるという人もいるのではないでしょうか。
人には能力も限界もあります。時間の使い方や、作業効率もそれぞれです。他人に仕事を任せられない性格であるがゆえに、立場によって無理が生じ、疲れてしまっていませんか。
他人に仕事を任せられない人の心理
上司やリーダーになると、仕事の割り振りもその人の裁量になります。しかし、他人に任せることが苦手な上司がいる場合、そのチームは効率よく生産性を上げることができているでしょうか。
他人に仕事を任せられない人の心理には次のようなことがあります。
・自分でやった方が早い
・自分がやった方がクオリティが高い
・仕事を頼むと相手に嫌な顔をされてしまうので頼みにくい
・人へお願いすることで、ラクをしているんじゃないかと思われてしまう
・他人の信用ができない
・引き受けた仕事をノーと言えずに抱え込む
実際に仕事を割り振ることが難しいものもあるかもしれません。仕事を割り振ったところで、一から説明することが大変なこともあります。
かといって、全部自分が毎日、仕事を抱え込んですべてやりこなし続けることは、自分に負荷がかかり、結局は部署や会社全体に迷惑をかけることになりかねません。
仕事ができる人は上手に仕事を分担する
仕事ができる人は、一時的な時間のリスクがあったとしても、相手にゆだねることをしています。
自分がやり直さなくてはいけない部分があったとしても、少しずつ教えていくことで仕事を分散できるようになるからです。
また、自分の中で、「自分にしかできない仕事」と「人に任せられる仕事」にわけるように意識し、上手に分散しています。
例えば、まだ包丁を持つことがあぶなかっしい子供に、いつまでも料理をさせないわけではありません。
道具の持ち方、扱い方、食材の切り方を教えることから付き合います。そして、最初は食材が切れていなかったり、形がそろっていなくても、「包丁を使って切ることができた」
というところから始まります。
それには自分の時間は、子供に付き合うことで減りますし、すべての料理を子供が作るわけではないので、その後に自分の作業が待っています。
でも、長い目で見れば、子供が自分で料理をすることを覚え、実践していくことで、いずれ自分自身が助けてもらう立場になるかもしれません。
先行投資ですね。
人への頼みごとをする時は具体的な内容を先に言う
人へ仕事を頼むときの言い方には注意が必要ですし、お願いの仕方によって今後が左右されることもあります。
1つの例をあげてみます。
知り合いから「日曜日は暇?」と聞かれた場合、どういう気持ちになるでしょうか。
先に具体的な内容を言わない聞き方は、ずるい聞き方です。
返事をする側が直感的に疑問を持ち、「要件は何ですか?」と聞いてくればトラブルになりにくいかもしれません。
しかし、安易に「暇です」と言ったことで、「●●してほしいんだけど」と、頼みごとが嫌な内容であることを後から知らされ、だまされた気持ちになってしまうことも。
最初から、断りにくい状況を作り、返事に困らせる聞き方は、おすすめできません。
仕事では、トラブルのもとになるので、
「いまちょっといい?」ではなく、「10分くらい時間あるかな?」
「手伝ってほしい仕事があるんだけど」ではなく、「次の会議に使う資料をコピーしておいてほしんだけど」
など、具体的な内容を先に話すように心がけましょう。
1度やってしまうと、次に何かを頼むときには、相手に警戒されてしまいますし、「その人からの頼み事は聞きたくない」となってしまいます。
頼みごとをしている立場をわきまえる
頼みごとをする側は、余裕をもってお願いすることも大事なことです。
お願いをしておきつつ、「急いでほしい」と言われても、受けた側はムカッとしてしまいます。
手伝ってくれた内容に対して、ケチをつけるような言い方もふさわしくありません。訂正があれば、お願いする形で頼みましょう。
自分が仕事を処理する能力を高めることも必要かもしれませんが、上司やリーダーになるためには、「人へお願いする」「作業を部下に任せる」という能力も学んでいきたいものです。