コミュニケーション力というと、話し上手、話題が豊富、発信力があるというイメージがあるかもしれません。しかし、コミュニケーションは双方のやりとりが大事です。
話す側がいるのであれば、もちろん聞く側もいます。話をすることだけ一生懸命になりがちですが、実は聞く側にも「聞く力」というものがあります。
「きく」という言葉
「きく」という言葉には、「聞く」「聴く」「訊く」の使い分けがあります。
聞く・・・自然に入ってくる音や声を聞く
聴く・・・注意して耳に入れる、じっくり身を入れて聴く
訊く・・・人にわからないことを尋ねる、訊く
人との話の中で「きく」には姿勢があり、それぞれの場面によって使い方が異なります。
コミュニケーションで必要なことは「話す」以外にもこの3つの「きく」が重要となります。
コミュニケーションで必要な3つの「きく」
相手が言っていることがわかれば「きく」を意識しなくてもよいのでは?と思うかもしれません。しかし、相手の話を「きく」ということをおろそかにしてしまうと、相手の気持ち、考え、伝えたいことをくみ取ることができず、話すこともできなくなってしまいます。
コミュニケーションで相手と話しをする時、聞く側であれば「聞く」「聴く」「訊く」という3つの種類を意識してみてください。
「聞く」「聴く」「訊く」それぞれの態度
「聞く」は自然に入ってくる音や声を聞くことなので、自分に関心がなくても情報として受け取ることができます。
「聴く」は傾聴、「耳」「目」「心」を傾け、しっかり聴くという姿勢です。言葉によるメッセージを聴き、相手の仕草、表情などに注意し、言葉の背後にある感情を受け止めるという聴き方はビジネスにおいて基本の姿勢となります。
「訊く」は、相手が話した内容に質問し、さらに深く掘り下げて関わりながら情報共有していくものです。
このように、「きく」姿勢を意識することで相手に共感、信頼を深めることができ、社会人だけでなく、親子関係、家族、知人に対しても大切なスキルとなります。
聞き上手になるためには
「きく」という姿勢は3つの「聞く・聴く・訊く」からわかりましたが、あなたが無表情でこれを実践していても、相手からすれば「伝わっているかな」「どう思っているのだろう」と不安に思うかもしれません。
「きく」と同時に、反応を示さなければコミュニケーションはスムーズにいきません。相手の言葉にうなずき、相づち、言い換えをしたり、途中で内容を確認するなど、相手の言いたいことを正確に受け止めることができる反応が必要です。
「話し上手」の人の方が目立ちますが、「話し上手」な人は「聞き上手」でもあると言われています。一方的に話題を振りまいて目立っている人は話し上手とは言いません。
話すことが苦手な人は、まずは「聞き上手」になってみてはいかがでしょうか。