人には癖というものがあります。自分の癖には気がつきにくいものですが、他人の言動による癖は気になるという人も多いのではないでしょうか。
癖には言動は目に見えるもの以外にも、考え方や思考にも癖があります。目の前に同じ対象物やトラブルが起こったとしても、人によって考え方や受け取り方は様々。プラス思考で前向きに捉える人もいれば、マイナス思考でネガティブになってしまう人もいます。
自然と思考の癖が働いた時、自分自身にダメージが大きい考え方をしてしまうと、なかなか沼から抜け出す方法がわからず、心や体が苦しむことを繰り返してしまう・・・。
そうならないためにも、自分の「思考の癖」を客観的に見直してみてはいかがでしょうか。
思考の癖は自分自身だけの問題ではない
人の言動の癖を他人が気にするということは、何かしら不快感があったり、目障りであったりする場合があります。この場合は、目に見えてしまう分、聞こえてしまう分、周囲の人にも影響を及ぼしがちですが、思考の癖は自分の頭の中だけの考えや気持ちなので、表面に見えません。
だからといって、自分だけの問題で済まず、他人にも影響を及ぼしてしまうことが多々起こりえます。
上司からミスを注意された時、AさんとBさんの思考の違いを例にしてみます。
Aさん・・・自分のミスを受け止めて謝ろう。次は頑張って挽回しよう。何事も経験。
Bさん・・・私はやっぱり能力がない。自分のせいで上司を怒らせてしまった。また失敗したらと思うと不安で次に進めない。この仕事は向いていない。
育ちや性格もあるかもしれませんが、Bさんタイプの場合は、打たれ弱く、ちょっとしたつまづきに思い悩んでしまいがちです。
みんながみんな、割り切ってAさんのような思考癖にならなくても、極端にBさんタイプの場合は自分に自信が持てず、作業の効率も下がり、周囲も気を使ってしまうこともあります。
極端に考えないようにする癖を身につけて楽になろう
物事への思考が極端に誇張したり、捉え方が不合理の方向へいってしまう「認知のゆがみ」にはパターンがあると言われています。
例えば、
・白黒はっきりさせたがる
・完璧主義
・勝手な解釈
・一部分だけを見て、一般論としてしまう
など、勝ち負けにこだわったり、~するべきと決定づけたり、極端な考えが自分を苦しめてしまっています。
もちろん、状況によっては、完璧でなくてはいけない場面、白黒はっきりさせなくてはいけない場面もあります。
しかし、自分の中でネガティブな思考になってしまいがちの中で、さらに人にも自分と同じような考え方を求めてしまうと、思い通りにいかず、つらくなってしまいます。
「もし自分が他人にアドバイスするならどうするか?」と自分に問いかけて客観的な視点で見たり、ポジティブな人を観察するなど、少しずつできることから始めてみてはいかがでしょうか。