同じ目標を持っていても、チームで作業をしているとどうしても温度差は生じてしまいます。人それぞれの考え方、事情がありますし、仕事に対する時間の使い方や想いも様々。
リーダーは責任があり、期日までにやるべきことをやらなければなりません。その目的に向かってクォリティの向上、進捗スケジュール、作業の細分化なの指揮をとりますが、実作業はメンバーが行います。
「お客様に満足していただけるモノづくり」という共通の認識はあるものの、リーダーの想いと部下の気持ちややる気は同じ熱量で仕事をしているでしょうか。
リーダーの想いとは裏腹に部下の気持ちにやる気が見られなかったり、逆に部下が様々な提案をしても、リーダーの意識が低く、活性化しないこともあります。
リーダーと部下の間で熱量の差が大きく表面化してしまった時、どうしたらよいでしょうか。
ストレスが生じるような温度差は問題
複数人で作業をする以上、チーム内の温度差は少なからず生じます。「認められるために頑張る」「お客様のために頑張る」「言われたことだけ最低限やればいい」「モノができればそれでよい」「できるだけ早く帰りたい」など、誰のためにやるか、モノに対して付加価値をどれほど考えるか、想いは様々です。
その温度差によって問題になってしまうのがストレスによる生産性の悪さです。この場合、温度差がある人同士が同じ作業をすることによって摩擦が生じ、蓄積されたストレスを抱えたチームでは作業がはかどりませんし、商品のクォリティも下がります。
チーム内の温度差を解消するためには?
では、チーム内の温度差が大きい場合はどうしたらよいでしょうか。
物理的に、温度差がある水の場合は、「放置しておくことで自然にぬるくなる」「熱を加えて温度を上げる」「冷やして温度を下げる」「熱いものと冷たいものを混ぜてぬるくする」などがあります。
チーム内の人の場合は同じようにいきませんが、時間が立てば解決するものでもなく、無理に熱くしても冷やしてもお互いが納得せず、ミックスしたとしても混ざりあうことは難しいのが現状ですね。
でも、人は物理的な温度差とは違い、頭や気持ちがあります。一番早い解決方法は「共通認識を持つ」という、相手への理解です。
無理に同じ考えを押し付け合うのではなく、作業に対して熱い人、冷たい人がチーム内にはいることを受け入れることが先決です。
相手の立場を理解する努力も必要
チーム内で熱量がある人は見るからにして行動力もあり、わかりやすいですよね。一方、冷めた人は行動力が少ないように見えます。
しかし、だからといってその人の熱量が少ないのか?という判断を勝手にしてしまうことが危険ポイントです。
冷めた人だと勝手に思っていても、その人自身、個人的、家庭的に問題を抱えていて・・・という場合は、徹夜で残業してまでも!というわけにはいきません。また、内面は熱意があっても表に出さない人もいます。
行動、発言だけで相手の温度差を見分けるのではなく、チーム内のメンバーがどんな状況で、本音はどうなのかわからないこともあるということも考慮する必要があります。
そのためには、リーダーとしてチーム内に温度差はあるものだということを受け入れて指示をしましょう。