「自分はやりたいことで稼いで生きていきます!」小さいころからの夢や憧れなどを大人になった今、実現したい、稼ぐならば自分がやりたいことで成功したいという気持ちは大切なことです。
人は何かにチャレンジする時、嫌なことへのエネルギーよりも、やりたいことをやる方が前向きに動くことができます。
しかし、現実には「やりたいことを仕事にする=稼ぐ」につなげることは簡単ではありません。どちらかというと、熱意、夢、憧れだけで稼ぐことはできず、思い描いていた理想と違った…と挫折をしてしまうケースの方が多いかもしれません。
そこで「自分がやりたいことで稼ぐ」という気持ちを持ちつつも、表面上の言葉に惑わされず、成功へと繋げていくために考えるべきことを知っておいていただきたいと思います。
それってニーズがあるの?
仕事はお客さんがいなければ成り立ちません。お客さんがいなければ収入もありません。そんなこと当たり前だということは知っていますよね。
しかし、ふとこの大事なことを忘れてしまうことがあるんです。
自分の熱意があるばかりに、自分が良かれと思っていることを押しまくる…けれどもユーザーはそれを求めていない…。
需要と供給のバランスどころか、そもそも「関係が成り立っていないパターン」「リサーチ不足」という落とし穴があります。
例えば「お菓子作りが大好き」「友達からお店出しなよ~と言われた」「お菓子教室へ通って腕には自信がある」「タワマンが近くにあるから手土産に使ってもらえるといいかな」ということで始めたお菓子屋さん。
しかし、結果としては「価格が高かった」「手土産に需要がなかった」「タワマン以外の住民は高級菓子に興味がない」など、すぐに閉店となってしまったというケースです。
やりたいことを先にやるべきではない!順番に注意
前例のように、自分が伝えたい想い、強みを活かそうとした部分はよいのですが、やりたいことだけを先にやった結果、経営という点では失敗になってしまいました。
「自分がやりたいことで稼ぐ」という部分で、「自分でやりたいことだけをやった」だけに過ぎません。「稼ぐ」までに至らずに終わってしまった原因は何でしょうか。
自分自身、よかれと思っていること、当たり前だと思っていることは、ユーザーにとって当てはまるかどうか…一度考えてみてください。
宣伝が足りなかった?立地が悪かった?魅力がなかった?客層が違った?
これらは、お店を始める前にリサーチをするべきことであり、やみくもに動いてからでは遅いものです。
いくら入念にリサーチをして完璧だと思っても、実際にお店を始めてから思うようにならないこと、稼ぐことに直結しないことはもちろんありますが、リスクは大きく減ります。
これは未開の地だから成功すれば儲かるかも?と思っていても、実は儲からないから誰もやっていないのか、本当にお宝物件なのか、見極める力が大切です。
「やりたいことをやる」という熱意で先に動き、小さなトライ&エラーをコツコツと繰り返さずに「稼ぐ」を後回しにしてしまうと、すぐに結果が見えてしまいます。
本当の意味で「自分でやりたいことで稼ぐ」人になる
「自分がやりたいことで稼ぐ」を実現させるためには、「自分がやりたいこと」を軸にしつつ、経営するための手段を先によく考えることです。
「ユーザーが求めていることは何か?」を繰り返し、自分がやりたいことをマッチングさせていくことで、大きなずれが減っていきます。
仕事をする、経営をするということは、「自分がやりたいこと」とはかけ離れた嫌な作業も多くあります。
人間が生きていくうえで、好きなものだけを食べて健康に生きていくことは難しいですよね。バランスを取りつつ、元気に長生きするためにも様々な栄養素が必要であり、食べるだけではなく、運動も脳の活性化も大事なことです。
自分が望むものは、面倒なことがある上で手に入れることができます。
どうしても苦手なことは得意な人に任せること、便利なツールがあれば利用すること、自分で勉強をしてリスクを減らすこと・・・工夫すればクリアできることはたくさんあります。
「やりたいことで稼ぐ」という言葉だけで安易に考え、落とし穴に落ちないように注意してください。まずは「やりたいこと」というぶれない軸を持ちながら、「稼ぐためにはどうすればよいか?」「ユーザーが求めていることは何か?」ということを常に考えて行動することで、夢の実現も不可能ではありません。