日本語は難しいとよく言われますが、イエス、ノーをはっきりさせない言い方であったり、どっちともとれるような言い回しであったり、オブラートに包んだような会話になりがちです。
逆にズバッと必要なことだけを発言すると冷たい印象、機嫌が悪い、丁寧な返答ではないなど、悪いイメージに受け取られます。バランスが難しいですよね。自分の意見を言う、お願いをする時など、相手とのやり取りの中で「クッション言葉」を意識してみると、とても物腰や柔らかい印象になります。
「クッション言葉」とは?
クッション言葉とは、相手とのやり取りにおいて、やわらかい言葉を用いたり、適度な間を置き、相手を傷つけたり怒らせたりしないようにするための使い方です。コミュニケーションや対話をする際に、相手の気持ちを考え、円滑に進めるための手段として使われ、雰囲気をやわらげることができます。
具体的にはどう使うのか?
例えば、いきなり相手に話しかけると、ぶっきらぼう、相手を気遣っていないなど会話の始めから悪い印象を与えてしまいます。そんな時、「すみませんが…」「少しお時間よろしいでしょうか」など、要件の前に一言はさむ言葉がクッション言葉です。
話すときだけでなく、メールなどの文章においても意識することで、相手への配慮を伝え、トラブル回避にもなります。
シチュエーションごとの使い分け
「すみませんが」という言葉は便利ですが、すべてのシチュエーションで使ってしまうと、「いつも謝罪している人」となりかねません。場面ごとにクッション言葉を使い分けてみてください。
◆相手にお願いや依頼をする前
「すみませんが」「お手数ですが」
◆相手に負担をかけないような前置き
「もしよろしければ」「もし可能であれば」
◆自分の意見や要望を謙虚に伝えるとき
「申し訳ありませんが」
◆相手に配慮を示すとき
「恐れ入りますが」「失礼かもしれませんが」
◆相手に感謝や賞賛を示すとき
「ありがとうございます」「お疲れ様です」
自分が言いたいことをストレートに伝えるのではなく、クッション言葉をはさむことによって、相手も受け入れやすく不快になりにくいという効果が期待できます。
ただ、クッション言葉が便利、丁寧に接しよう、相手に不快を与えないようにしなければ・・・という気持ちが強くなりすぎて過剰に使いすぎてしまうと逆効果になってしまいます。自分の意見や要望を明確に伝えるためにも、相手に対して適切な配慮を示し、バランスを保つように心がけてください。