Web制作では見た目のデザインだけでなく、ユーザーが注目する配置、操作がしやすい設計など1ページごとに考えられています。
ページを読んでもらう、商品を購入してもらうための工夫には技術的なことだけではなく、マーケティング要素も重要です。
また、商品を購入するかどうかは人の心理が大きく影響するため、フレーミング効果という心理学の概念が取り入れられることもあります。
Webマーケティングにおいてもデザインの効果を上手に取り入れることで、ユーザーの反応や行動を変える工夫はどんなことでしょうか。
フレーミング効果とは?
フレーミング効果は、情報の提示のやり方、見せ方がユーザーの選択に影響を与えるというものです。
例えば、同じ商品の割引でも「1000円引き」と言うのと「10%オフ」と言うのでは、受け取る印象が違いますよね。
言い回しを変えるだけで、ユーザーが感じる価値が大きく変わります。
Webデザインでのフレーミング効果の使い方
Webサイトでは、どのようにフレーミング効果を活用するとよいのでしょうか。
価格表示の工夫をする
価格の見せ方を変えることで、ユーザーの購入意欲を引き出せます。
「通常価格5,000円が今なら4,000円!」と表示するのと、「1,000円引き」と表記するのでは、同じ割引でも受ける印象が異なります。
「残りわずか!」 や 「期間限定!」 など、緊急性を強調するフレーミングも効果的です。
ついつい購入した経験があるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
CTA(Call to Action)のテキストにも工夫
CTAボタンのテキスト文は、ユーザーの行動を大きく左右します。
「今すぐ購入」よりも「無料で試す」「カートに入れる」など、心理的ハードルが低く感じられる内容を挟むことで、クリック率が高まることがあります。
また、「登録する」と書くよりも「簡単1分で登録!」と感覚的に時間が短いと感じる書き方もあります。
利益を強調?損失を回避?
同じ内容でも、利益を強調するか、損失を回避するかでユーザーの反応が変わります。
利益強調のパターン:「このサービスを使えば、売り上げがアップします!」
損失回避のパターン:「このサービスを使わないと、チャンスを逃すかもしれません!」
心理学的に人間は「利益を得る喜び」よりも「損失を回避する痛み」の方を強く感じると言われ、「損をしたくない」という気持ちが働く傾向にあるようです。
「損をする」「逃す」と言われてしまうとつい焦ってしまいます。
ただ、文言が過激であったり、強引な場合はユーザーの信頼を失うことにもつながりますので、使い方には注意してください。
逆にポジティブなイメージ、成功体験、満足度を重視する場合は利益強調パターンも効果があるため、A/Bテストを行い、どちらが効果的かを検証することもおすすめです。
同じ情報をどのように提示するかで、ユーザーの反応が大きく変わるため、フレーミング効果はビジネスの成果に繋げることができます。
誠実な表現を心がけて、ユーザーに信頼されるデザインを作ることを意識し、売り上げやコンバージョン率を大きく向上させましょう。