スマートフォンやパソコンを使わない時間は、もはやほとんどないという毎日になっていませんか。
資料を探すときも、友人とのやり取りも、趣味の動画や音楽も、画面を通して触れるのが当たり前になっています。
その一方で、長い時間画面を見続けることで目の疲れや肩こりが出たり、情報の多さに気持ちが落ち着かなくなったりすることがあります。
こうした状態は「デジタル疲れ」と呼ばれ、気づかないうちにたまっていきます。
特に学生や社会人は、課題や仕事で長時間パソコンを使うことも多く、疲れが積み重なっても「仕方がない」と流してしまいがちです。
しかし放っておくと、集中力が下がったり、眠りが浅くなったりと生活全体に影響してしまいます。
だからこそ、完全にデジタル機器を手放すのではなく、日常の中で小さな工夫を取り入れることが大切になってきます。
疲れをやわらげるための小さな工夫
デジタル疲れを軽くするために、特別な道具や大きな準備の必要がなく、すぐに取り入れられる工夫があります。
まず大切なのは「休憩のタイミング」。長く画面を見続けると、知らないうちに瞬きの回数が減り、目の乾きや疲れにつながります。
画面を見ている姿は自分自身では気が付きにくいものです。
1時間に1度は画面から視線を外し、遠くをぼんやり眺めるだけでも効果があり、目だけでなく、肩や背中を軽く伸ばすこともおすすめです。
次に意識したいのは「通知との付き合い方」。メッセージやSNSの通知がひっきりなしに届くと、集中していた気持ちが途切れやすくなります。
相手にすぐ返信しなくては…と気にばかりしていると、いつまでたってもデジタル疲れから離れることができません。
本当に必要なもの以外はオフにしたり、まとめて確認する時間を決めたりすると、心が乱れずに落ち着きやすくなります。
そしてよく言われている夜の過ごし方ですが、眠る前に明るい画面を長く見ていると、脳が「まだ起きていなければ」と錯覚して眠りが浅くなることがあります。
スマホを見ながら寝落ちしてしまうこともあるかもしれませんが、画面がまぶしくて目を細めたり、肩に力が入っていることも…。
寝る30分前は画面を閉じて、音楽を聴いたり本を読んだりする時間にすると、眠りの質が変わってきます。
無理なく続けるための姿勢
大切なのは、デジタル機器を「敵」として遠ざけることではなく、上手に距離をとること。
仕事、友人との交流、趣味の時間まで、今の生活はデジタルなしでは回りません。
だからこそ「やめる」ではなく「工夫する」姿勢が現実的で続けやすいコツです。
例えば、休憩を完全に忘れてしまう人は、アラームを軽くセットするのも一つの方法ですし、自分に合ったバランスを知ることも大事です。
人によって、長時間集中できる人もいれば、短い時間で区切ったほうが調子がいい人もいます。
無理に誰かの方法をまねるのではなく、自分のペースを試しながら見つけていくと負担が少なくなります。
デジタルは便利で楽しいものですが、それに振り回されてしまうと本来の魅力を十分に味わえません。
休憩を意識し、通知や情報を整理し、夜は静かな時間を持つ。そんな小さな工夫を重ねていくことで、デジタルと心地よく付き合える毎日を作っていきましょう。