「もっと何でもできるようにならなければ」
「自分には特別な強みがない」
そんな思いがふと頭をよぎることがあります。
周りを見れば、営業が得意な人、アイデアを次々に生み出す人、細かな作業を淡々とこなす人など、個性はさまざま。
その姿を目にすると、自分に足りない部分ばかりが気になってしまいます。
ただ、会社という場所は、一人がすべてを背負う仕組みではありません。
それぞれが自分の力を発揮し、役割を持ち寄ることで成り立ち、チームや組織で動くものです。
もちろん、苦手だからといってやらなくてよいわけでもなく、仕事に向き合う姿勢も大切です。
「何でもできる人」を目指すことも素晴らしいことですが、自分の強みを知り、それを活かせる場面を増やしていくことも、働きやすさにつながっていくのではと思います。
会社にはさまざまな役割がある
社員1人1人には役割があり、それぞれが組織を支えています。
たとえば、
周囲の変化に気づき、困っている人を自然にフォローできる人
情報を整理し、分析して課題を見つけるのが得意な人
「やってみよう」と周りを巻き込みながら前へ進める人
新しいアイデアを考えるのが好きな人
丁寧に仕組みを整え、チームが動きやすい環境をつくる人
さまざまな力が組み合わさることで、組織は動いていきます。
「苦手」ばかりに目を向けない
自分の強みは、自分では意外と気づきにくく、苦手なことには必要以上に意識してしまいがち。
「あの人のように話せない」
「リーダーシップがない」
「もっと発想力があれば」
そんなふうに、自分にないものばかりを悩んでしまうことがあります。
でも、全員が同じタイプである必要はなく、得意も苦手もバラバラなのは当たり前です。
前に立って話すのが得意ではなくても、人の話を丁寧に聞き、状況を整理するのが上手な人もいます。
アイデアを出すのは苦手でも、それを形にして実行へつなげるのが得意な人もいます。
仕事は、目立つ力だけで回っているわけではありません。
むしろ、目立ちにくい力の積み重ねが組織を支えていることも少なくありません。
リーダーや上司は、そうした力に気づいているからこそ、「この仕事はこの人にお願いしたい」と役割を任せていることも多いのではないでしょうか。
強みは「当たり前にできること」の中にある
「自分には強みがない」と感じる人もいますが、自分にとっては当たり前にできることが、周りにとっては大きな価値になっていることがあります。
たとえば、
相手の話を聞きながら考えを整理できる
小さな変化に気づく
段取りを考えるのが得意
情報を集めてまとめるのが好き
新しいことに興味を持ち、まずやってみる
自分では普通だと思っていることでも、周りからは「助かっている」と感じられている場合も。
だからこそ、強みを探すときは頑張らなくても自然にできることに目を向けてみると、ヒントが見えてきます。
強みを知ることは働きやすさにもつながる
自分の強みが見えてくると、仕事の向き合い方にも変化が生まれ、自信にもつながっていきます。
どんな場面で力を発揮しやすいのか、どの役割なら貢献しやすいのかが分かるようになるからです。
また、自分の得意なことを理解していると、周りとの協力もしやすくなります。
苦手な部分を誰かに任せ、その代わりに自分の強みでチームを支える。
そんな関わり方ができるようになると、組織全体の力も高まっていきます。
会社は、一人の万能な人によって成り立つものではなく、強みを活かし合うことで、より良いチームが生まれていきます。
スポーツでも、得点を決める人だけで勝てるわけではありません。
守備が得意な人、周りをサポートする人、それぞれが強みを発揮し、苦手な部分を補い合うことでチーム全体の力が高まります。
「何でもできる人」ではなく、「自分の強みを活かせる人」へ
変化の大きい時代には、新しい知識やスキルを身につけることも必要です。
すべてを一人で背負い込み、「何でもできなければならない」と考える必要なんてありません。
人を支える力。
分析する力。
周りを巻き込む力。
新しいアイデアを生み出す力。
どの力も、組織にとって欠かせないものです。
大切なのは、「何でもできる人」を目指すことではなく、自分の強みがどこにあり、どんな場面で役立てるのかを知ること。
自分の役割が見えてくると、仕事への向き合い方も少しずつ変わっていきます。
そして、自分の強みを活かして周りに貢献できていると感じられることが、働きやすさや、やりがいにもつながっていくのではないでしょうか。