仕事に慣れてくると、作業がどんどん楽になっていきます。
最初は緊張しながらやっていたことも、半年、一年と続けているうちに、体が勝手に動くようになってくるんですよね。不安感も減り、作業スピードも上がりますし、判断も速くなっていきます。
でも同時に、「あれ、さっき確認したかな?」という瞬間も増えて、慣れたころにミスを起こしやすい気がします。
見慣れた作業ほど、確認がおろそかになりがち
新しい仕事をまかされたときは、誰でも慎重になるもの。マニュアルを何度も見返したり、先輩に「これで合っていますか」と聞いたりしますよね。
でも同じ作業を何十回、何百回と繰り返していると、だんだん「もう分かってるから大丈夫」という気持ちになっていきます。
面倒くさいただの作業、気にならなくなってくる、自分はできるという自信、いつも出来ているんだから大丈夫、そんなトラブルになっていないし…ここがちょっとやっかいなところです。
慣れているからこそ、確認という一手間を、気づかないうちに飛ばしてしまうことが…。
別に手を抜こうと思っているわけではなく、ただ、頭の中で「いつもの流れだ」と処理されてしまって、確認する必要をあまり感じなくなる、という感じに近いんじゃないかと思います。
大きなミスは特別な日ではなく「いつもの日」に起きる
大きなミスと聞くと、何か特別な状況で起きるイメージがあるかもしれませんが、実際は、宛先を間違えたメールや、付け忘れた添付ファイル、入力し忘れた数字みたいな、ごく普通の作業の中で起きることの方が多いんですよね。
しかもそういうミスに限って、「いつもやってる作業だから」という油断が背景にあったりします。
特別なことをしていないからこそ、逆に気が抜けてしまうのかも。これは誰にでも起こりうることで、珍しいことではないのですが、失敗してからでは遅いんですよね。
集中力がずっと続く人はなかなかいない
忙しい日やなんとなく体が重い日もあり、人はずっと高い集中力を保てる生き物ではありません。前の日あまり眠れていなければ、それだけで注意力は下がってしまいますよね。
そういうとき、「不注意だった」の一言で片づけてしまうのは簡単。でもそれだと、根っこの解決にはつながりにくいのではないかと思います。
大事なのは「人はミスをするものだ」という前提に立って、仕組みの方で対策を考えていくことなのかもしれません。
チェックリストは地味だけど、意外と頼りになる
ミスを防ぐ方法として、よくチェックリストが使われます。当たり前すぎて今さらと思うかもしれませんが、これが意外と効いてくれるんです。
人の記憶というのは、思っているより曖昧。覚えているつもりでも、忙しさに紛れて抜け落ちてしまうことがよくあります。
添付ファイルはあるか、宛先は合っているか、数字は間違っていないか。そんな項目をパッと確認できる形にしておくだけで、うっかりミスはずいぶん減らせるものです。
経験年数に関係なく使えるのも、地味にありがたいポイントですよね。
「なんかいつもと違う」を大事に
慣れによるミスを防ぐには、ちょっとした違和感に気づく感覚も、意外と大切なこと。
いつもと依頼の内容が少し違う、数字の並びがいつもと違う、初めて出てくる手順が含まれている。
そういう場面では、一度立ち止まって確認してみると、思わぬミスの芽に気づけることがあります。
過去のトラブルを振り返ってみると、「いつもと少し違った」という共通点が見つかることが多いものなんですよね。
ただ、作業に慣れていればいるほど、その違いを見逃してしまいやすいというのもなんとなく分かる気がします。
ミスを責めるより仕組みを見直す
ミスが起きると、どうしても「注意が足りなかった」と、個人のせいにされがちではありませんか。
反省はもちろん大事だと思いますが、「次から気をつける」で終わらせてしまうと、同じことがまた繰り返されてしまうかもしれません。
なぜそのミスが起きたのか。防げる方法はなかったのか。仕組みの方に、改善できる点はないか。
そういう角度から振り返ってみると、個人の注意力だけに頼らない、もう少し安定した対策が見えてきます。
「いつも通り」をたまに疑ってみる
経験を積んで仕事に慣れていくこと自体は、とてもいいこと。スピードも上がりますし、それが自信にもつながっていきます。
ただ、「慣れているから大丈夫」という思い込みだけは、少し距離を置いて見ることは、必要なひと手間なのかなと思います。
ベテランだからミスをしないなんてことはなくて、むしろ慣れているからこそ、落とし穴にはまりやすいものです。
だからこそ、たまに手順を見直したり、確認のやり方を少し変えてみたりする。そんな小さな習慣が、思いのほか大きなトラブルを防ぐきっかけになるのではないでしょうか。